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 山東の文化


飲食の文化


山東省の食生活のしきたり
山東省の人々の食文化は中国の伝統的な飲食習慣を受け継いでおり、食物の構成は植物性の糧食が主である。主食にはマントウ、とうもろこし粉の薄焼き(中国ではこれを煎餅という)、饅頭など、俗に五穀といわれる五種類の穀物(米?麦?粟?豆?黍)を中心に、特に小麦粉、から作ったものがある。このような食文化になった一番の原因は、中国の中原地方では、むかしから農業生産が中心である経済生産方式が営まれてきたのである。
飲食の方式においても、「聚食制」という中国独特の制度を持っている。「聚食制」とは、たくさんの人が食卓を囲んで一緒に食事をする方式である。このような方式が長く流行っているということは、中国人が血縁親族の関係と家庭という観念を重視する考え方の反映といえるだろう。
食器に関しては、中国人は西洋人と比べると、最大の特色は箸を使うことである。箸は、中国では、古くから使われてきた。

易経と中国の飲食
『易経』は奇書だといわれている。6000年前の太古の時代にいた伝説の三皇の一人である伏羲(ふっき)氏により、先天八卦が作られたことに始まって、その後、3000年間経て、周の文王が、後天八卦を創設して、そして、彼が先天八卦と後天八卦をひとつにして、それらを六十四卦に変えた。その後、周公旦がそれを整理して、『周易』にした。孔子は『易』の「伝」の部を書いて、補足をつけた。『易経』の中の有名な言葉に、「太極より両儀生ず。両儀より四象生ず。四象より八卦生ず。」 というのがあって、世界の変化を示す理論とされる。また、このような論理はすべての物事の変化のプロセスに反映されるという。時間、空間の領域にのみならず、物質の構造の中にも存在している。『易経』の「両儀」(即ち「陰」と「陽」の理論)の理論は中国の漢方の学説を生み出して、そして、漢方の「医食同源」の考え方は世界文化の中でも異色に富んだ中国の独特な飲食文化を作り出した。
「両儀」、つまり、陽と陰の理論によると、世界は、みんな対立していて、また、統一したものから構成されている。たとえば、天と地、日と月、水と火、男と女、雄と雌、上と下、黒と白、甘と苦のような例がそれである。それが、飲食についてみると、肉料理と野菜料理、熱いものと冷たいもの、塩辛いものとうすいもの、満腹感と飢餓感、醤油煮込みと真水煮込み、炒め物とスープ、食べるときには先に辛いものを、次にうすいものという順番、そして、先にメイン料理で、後にデザートという順番、などの対比、ひいては、料理の彩り、食事の環境、BGミュージック、料理を盛る器、丸いテーブルに四角い椅子、器の形と材料、宴会の始まる順番、ゲストの座る順番、老若の料理を取る順番などなどの対比で表現される。
日常の食事を注意してみると、この理論に当てはまる対立して存在しているものが見つかるだろう。肉だけをいためると、すこし脂っぽくておいしくないが、青ピーマンと一緒に料理して、青椒肉糸にしたら、肉と野菜がうまく合って、おいしくなる。そして、炒め物だけでは、口が渇いて、気持ち悪いが、スープを飲みながら食べると、両方がみなおいしく食べられる。これは、水分の少ない炒め物と、水分たっぷりのスープの相応作用にほかないだろう。マトンをいためるときに、にんじんを入れると、油っぽさが減るだけでなく、いっそうおいしさが増すのも、マトンとにんじんの料理においては、簡単に肉と野菜という関係にとどまらず、さらに、油っぽいものと油の少ないもの、動物と植物、乾く感じを減らしておいしさを増すことなどの相互補強の関係も示しているのであろう。また、甘いものを食べ過ぎると、濃い味のものを食べたくなるし、肉を食べ過ぎると、野菜がほしくなるなどのような人の食事における感覚でわかるように、人が料理に対する感じも陰陽の理論に合致するところもある。
漢方の考えでは、人の体質には寒と熱との類がある。この考えから、食べ物も二種類に分けられている。体質の「熱」の人、特に高血圧、咽喉炎、便秘などのような漢方で言う「熱性病」にかかっている人は「寒」の類のものを選ぶべきで、体質の「寒」に入る人はマトン、犬肉、唐辛子、黄酒、赤人参などの「熱」の類の食べ物を選ぶべきだといわれる。
中国の特色に富んでいる食事療法と薬膳の考え方により、病気になっても、薬を飲み、注射してもらう必要も無く、ただおいしい料理、たとえば、銀木耳と氷砂糖のスープ、冬虫夏草いりダック、すっぽんと羊の蒸し物、鳥の黄芪いりスープの煮込みなど、を楽しむ傍ら、病気が治り、寿命が増すことになる。
中国の飲食文化は中国医学と『易経』の考え方の影響の下で発展してきたもので、ゆえに、その特色のどれもが中国の古代文明の反映であろう。

箸使い方のマナー
お箸の使用は、人類の文明史上において、誇るべく、崇めるべき一つの発明である。
家で食事をするとき、食べ物を盛った茶碗やボールにお箸を突き立てると、年寄りに止められたり、しかられたりするのは、なぜだろう。箸使いのマナーには、このタブーを禁じるのがあるのだから。中国は古い昔から、食べ物を先祖に供える習慣がある。生きている人が自由自在に箸を操るのと違って、死んだ人は霊は体を離れて冥の世界を漂っているので、上手にお箸が使えなくなると考えられ、先祖を祭るときだけに、供え物を盛る器にお箸を突き立てるのであって、普通の人間の生活の中で突き立てると、この禁忌を犯してしまうのである。
このように、長い間の生活の実践を通し、お箸の使い方に禁忌が生じるようになった。たとえば、
一、叩き箸。料理を待っているときに、箸で食器や食卓を叩いたり、一本の箸でもう一本の箸を叩いたりすること。
二、投げ箸。食事の前にお箸を配るときに、日本のお箸をそろえて軽く客の前におくのが礼儀で、遠く離れているときには、渡してもらうのもいいが、投げたりするのは禁止。
三、交差箸。お箸は十文字に並べてはいけない。また太いほうと細いほうを間違えて並べてはいけない。お箸は茶碗の横に並べるべきで、茶碗の上におくのはだめ。
四、突き立て箸。食事の途中で、席を離れるときには、お箸を軽く食卓の上に置くべきで、器に突き立ててはいけない。
五、探り箸。料理の中をかき回して自分の好きなものを探すのはよくない。ほかの客が料理をとりにきたら、譲ってあげて、「お箸同士のけんか」を避けるべし。
六、振り上げ箸。話しながら、箸を剣みたいに振り回すのは禁忌。他人が料理を食べるときに、その顔の前にお箸を突き出すのはかなりの失礼だ。

飲酒の風習
満月酒。百日酒ともいう。中国の各民族に共通する風習である。子供が生まれて満一ヶ月の日に、酒宴を開いて、友達や親戚を呼んで、みんなでお祝いをする。親友が訪ねてくるときにお祝いのお土産やお金を赤い紙で包んで出すいわゆる「紅包」を持参するのは普通である。
寄名酒。昔、子供が生まれて、巫覡に一生を占ってもらうのが普通。もし、相性の悪いものがあって、厄難がおおいというふうに占われたら、その子を近くの寺院に送って、名義だけの、いわゆる「寄名」の僧侶や道士にすると、厄難が解消するといわれる。金持ちの家では、そのようなときに、華々しい「寄名」の儀式も催される。そのあと、家に帰ってから、親戚や、友達の人を呼び寄せて、酒宴を開いて、先祖や神を祭って、それを祝う。
寿酒。中国では、年寄りに長寿不老のお祈りを捧げる。50歳、60歳、70歳の誕生日は大寿といわれて、そのときには、子や、孫が友達や親戚を呼んで、お祝いの酒宴を行うことが多い。
上棟酒と家入酒。農村では、家を建てるというのは、一生の大事である。家を建てるときは棟を上げるのが建築の過程において、また一番大事な工程になる。そのために、棟を上げる日に、上棟酒という酒宴を開くことが多い。ところによっては、棟に酒をまくのもある。家を建て終わると、新居に引っ越し時には、新居の竣工を祝うために、また、先祖や神に無事安全を祈るために、酒宴を開くこともある。
開店酒と配分酒。これは店などで開くお祝いの酒宴である。店舗が営業開始の時に、オーナーの人が開店の酒宴を催して、お祝いをする。また、年の暮れに、株などによって配分を配るときには、配分酒という酒宴を開くこともある。日本で言うと、「忘年会」感覚のものになるだろう。
壮行酒。友人が遠くへ行くときには、別れを惜しみ、無事を祈るために、宴会を催すことがある。戦争の時では、兵士が戦場へ重大かつ危険な任務を果たしに行くときには、上司の幹部がいつも壮行のお酒を捧げる。

中華料理宴会の食卓作法
中国料理の宴会が始まるときに、最初に湿った手布巾が出されるが、これは手を拭くもので、顔を拭いてはいけない。また、海ザリガニ、鳥、果物が出たら、水が入っているフィンガーボールが一緒にくる。中には、時には、レモンスライスや、バラの花びらが浮いたりするが、これは、飲み物ではなく、手を濯ぐものである。手を濯ぐときには交代で指をぬらし、軽くこすって洗ってから、手布巾で手を綺麗に拭くのが普通のやり方である。
客は席に入った後、すぐに料理に手を出してはいけない。ホストの呼びかけを待って、あるいは、ホストがグラスを挙げて開始を宣言してから、食事を始めるべきであって、ホストより先に始まってはいけない。料理を取るときにもマナーがある。中華料理の宴会では、真ん中に回れる一回り小さい台が付いている丸いテーブルが使われるので、普通、料理が自分の手前に回ってきたときに、それをすこしずつとって食べる。隣の人より先にとってはいけない。料理を細かく噛んでから食べるのが体によいだけでなく、食卓の作法の一つとしても守るべきものである。一回でたくさんの料理を口にいれ、牛飲馬食のような食べ方は絶対に失礼になるし、人にも笑われる。そうすると、むさぼる人だというイメージを人に与えてしまうのである。自分の好物ばかり選んで食べたりするのもよくない。自分の好きな料理ばかりを取り皿に一気に大量に取るのも良くない。食事をするときには、しぐさを優雅なものにすべきで、隣の人に触れたり、器の中の料理を食卓にこぼしたり、スープをこぼしたりしない。また、スープを音を立てて飲んだり、料理を音を出しながら噛んだりするのは無作法な行為になってしまうので、要注意。料理を噛みながら人と話をしたりしない。口に入れた動物や魚の骨を直接食卓に出したりしないで、ティッシュで口元を隠しながら、お箸で取ってテーブルに置くほうが上品に見えるだろう。いったん食卓に落ちた料理は食べないでおく。食事中は器やお箸などの食器をもてあそんだり、お箸で人に指したりしない。指を楊枝代わりにしない。楊枝は、手あるいはティッシュで口元を隠しながら使うべきである。また、食器をぶつけたりして音を出してはいけない。
食事が終わってからは、手布巾やティッシュ、あるいは出されたお絞りで口を拭くのはいいが、顔、首、あるいは胸を拭いてはいけない。食事の後はげっぷなどを控えよう。ホストから宴会終了の合図が出るまで先に席を離れたりしない。

宴会のマナー
料理が出るまで、コップやお箸などを弄んだり、頻繁に立ったり、席を離れたりしない。ホストを困らせるようなことを避けるべきだ。たとえば、紹興酒とビールをどちらにするかといったように聞かれたときに、二者の中から飲み物を選ぶべきで、ウィスキーがすきだとか言ったりしたら、ウィスキーを用意していないホストは困ってしまうだろう。
宴会が進行中に、ホストあるいは来賓が挨拶すると、食事をやめて、座りなおして挨拶を聞くようにすべきで、他人と私語をしたり、周りを見回したり、食器を弄んだりしてはいけない。
料理を食べるときは、興味深く声高に話さない。食べるときは唇を閉じて噛むべきで、音を出してはいけない。万が一、くしゃみや咳が出たりしたら、たちまち頭を後ろに回して、ハンカチを口に当てておく。風邪などで咳が多い時は、宴会に出席すると、周りに失礼になるだけでなく、道徳心の欠けている行為と思われる恐れがあるので、宴会への参加を控えよう。料理を取るときは、お箸を器の中をかき回したり好物ばかり探し出したり、お皿越しにお箸を出して料理を取ったりしない。スープをテーブルにこぼさないように、少量で、数回に分けてスプーンで取ろう。
お箸、スプーンなどの類の食器は口の奥までいれずに、お箸は歯までに、スプーンは唇までにつく程度にしていると、衛生的だけでなく、上品にも見える。料理を取るときに、万が一、料理をテーブルにこぼしてしまったら、もとの入れ物に戻してはいけないので、自分の取り皿に取り直して食べるか、あるいは骨などを置く皿に入れておいたほうがいいだろう。
宴会中、ホストのほうから、敬意などを表すためにお酒を勧められる(敬酒という)ことがよくあるので、その返礼もしなければならない。返礼としてお酒を勧めるときには、姿勢をしっかり整えて、落ち着いた態度で、両手で杯を挙げて、先方が飲みだしてから、自分が飲むのは礼儀とされる。客席が百以上もある規模の大きい宴会では、ホストのほうは来賓の一人一人にお酒を勧めるのではなく、テーブルごとにお酒を勧めにいくのである。そのとき、テーブルから一人の代表者を選んでホストのテーブルへ返礼にいったほうがいい。サービスのウェーターやウェートレスなどの人からお茶などが出されたら両手で受け取るほうが相手に対して礼儀があって、人からいっそう尊敬されるだろう。
宴会進行中はなるべく席を離れたりしないほうがいい。仕方なく、離れなければならないときには、同じテーブルの人に謝ってから出たほうがいい。また、ホストのほうにも事情を説明して謝らなければならない。年配の目上の人の前を下がるときに、そのまま体を回して直接離れないで、二歩下がってから体を回したほうが教養のある人に見える。
食事が終わった後は、みんなお箸をテーブルにおいて、ホストのほうから、出てもいいよという合図が出るまで座ったまま待つべきだ。
宴会が終了後、客を見送るときには、ホストのほうは入り口に立って、来賓に分かれの挨拶を言う。そのとき、ホストと握手して、お礼を言うだけで十分である。いいたい話がたくさんあるにしても、ホストの手を握って、話を長く言うと、他の客の迷惑になる。後日、手紙などで再びお礼の言葉を述べると、いっそう礼儀がいいだろう。

着席時のマナー
宴会が始まる前に、座席を決めて、座るのだが、中国では、名札が着いていなくても、ほとんどの場合、席の順がちゃんと決まっているので、座り方、特に次のような二つの注意事項に気をつけよう。ひとつは、会場全体においては、ホストのテーブルに間違って座ったりしてはいけない。大きな宴会の場合、テーブルの中には、ホスト及びその親族が座るテーブルは一つか二つぐらい設置されてある。それがほとんど舞台のすぐ手前に設置されることが多い。他の客はその席を取って座ってはいけない。もう一つは、ひとつのテーブルにも上座があるので、主賓の座を取ってはいけない。どのテーブルにもホストのほうから手配された人がいて、そのテーブルでお酒を注いだり、料理を置いたり、お酒を勧めたりして、いわゆるそのテーブルの音頭を取って、宴会を進めていく。中華料理の宴会では、丸いテーブルが主流になっているので、上座の判断がしにくいが、一般的には、その人が座る座席の両側は通常上座になるので、ホスト側の誘いがない限り、勝手に取ってはいけない。しかし、最近、このようなしきたりに拘らない場合も多い。
席を決めるときには、ホスト側の人がいて、座席の順番を指定する場合は、あまり譲らずに、言われるとおりに座ったら一番安心であろう。席が特に指定されていないときには、客同士でいろいろと譲り合うことが多いが、目上の人や地位の上の人が上座に座るという基準を守ったら、問題が出ないだろう。
座るときには、椅子を少し後ろにずらしてから座ったほうがいい。足で椅子をけったりするような行為をしたら、礼儀のない人に見えてしまう。恋人と同行する女性なら、男性に椅子をずらしてもらって座ったらいいだろう。
また、両足を床に下ろして、体勢よく座ったほうがいい。胡坐を組んだり、両手を隣の椅子の後ろに乗せたり、食卓に伏せたりするのはいけない。


テーブルマナー
現在通常の中華料理宴会のテーブルマナーはほとんど伝統を受け継いだ上、外国のマナーを取り入れて発展させたものである。座席は右が上座という西洋料理の宴会の規範に従って、ホストの右側に第一主賓、左側に第二主賓、(時によっては第二主賓は第一主賓の右側になることもある)が座る。料理や飲み物は、来賓が先で、ホストが後、あるいは、女性が先で、男性が後という順番でするのは普通。料理や飲み物は客の右側から入れる。お酒はいっぱいではなく、杯八分に注ぐのが基準。料理は伝統の出し方にしたがって、冷たいものを先に、熱いものを後にという順番で出す。熱い料理は主賓の向川の席の左側から出すべきである。一人ずつ一品の料理やデザートなどの出し方は来賓が先にホスト側は後にという順番を守る。鳥、ダック、魚などの料理は形のまま出す場合は、頭と尻尾の向きは主賓を避ける。このようなルールを守れば、宴会全体の進行が順番よくなるだけでなく、来賓とホストの身分と地位がそれぞれ尊重されて、雰囲気がよくなる。だから、正しいテーブルマナーは宴会の進行の円滑さを保ち、来賓とホスト側の教養が全面的に表現できる。

ご飯の後の飲酒は禁物
普通の宴会では、酒を先に飲んでからご飯を食べるという順序になっている。ホスト側は賓客のお伴をする。ホストがお酒を飲まない場合でも、客より先にご飯を食べるようなことは絶対禁忌になる。賓客のお伴をしないことは失礼に等しい。
来客がご飯を食べた後に尋ねた場合は、あまりお酒を勧めない。中国語の発音では、ご飯の後のお酒は「久後犯上」(読み方だけでは、お酒のあとにご飯が上がるという風に聞こえるが、この中では、久は酒、犯は飯の発音と似ていて、上は上がるとお上との掛詞になるので、上を冒涜するという風に理解されてしまう)ところから、儒教の考えに違反するので、タブーとされる。

茶七酒八
 「茶七酒八」の風習は民間でははやって長い。来客に御茶を注ぐ場合は茶のみ一杯にせずに、七分までに入れたほうがよいとされる。飲むほうも全部のまずに、少し残しておいたほうがいいという。お酒の場合は、あまりあふれることのないように、杯八分まで入れる。ほとんどの場合は適量に飲むのがよいとされ、あまり飲みすぎて、よってしまうと、ホスト側に迷惑をかけてしまうので、要注意だろう。

 

お酒の勧め方
中国人が全身全霊で接客するという性格は特にお酒を勧める、いわゆる「敬酒」のときにはっきりと出てくる。人と人の交流の中で、お互いにお酒を勧めあうことにより、感情が深まることもしばしばある。中国人の場合は、お客にホストとしての気持ちを表すために、相手にお酒をたくさん飲んでもらうようにお酒を勧める。お客がたくさん飲めば飲むほど、ホストは自分に面子を与えてくれたと思って喜ぶ。逆に、お客はあまり飲まないと、ホスト側は面子が保たないと考えてしまう。お酒の勧め方を「文敬」「武敬」「罰敬」という風な三拍子にまとめた人がいるほど、お酒の勧め方に決まりが多い。次で見てみよう。

「文敬」は伝統的な勧め方で、礼儀を持って相手にお酒を勧める仕方である。
酒宴が始まって、ホストの短い挨拶の後に、一回目の「敬酒」が始まる。このときには、全員立ち上がって、ホストはまずお酒を全部飲み乾して、杯を逆さまにして、一滴も残らず、「全身全霊」で、お客に敬意を表したという意味になる。お客も同じような気持ちで飲み乾すのが普通である。大きな宴会の場合は、ホストが各テーブルを回ることもある。

「回敬」とは、ホストの勧めに返礼して、お客がホストに勧めることである。
「互敬」とは、お客さん同士て、相手にもっと存分に飲んでもらうために、お酒を勧めることである。このとき、相手に飲んでもらうためには、いろいろな言い訳を探さなければならない。いわれた言い訳に文句が言えなければ、お酒を飲まなければならない。このようなときこそ、お客同士が冗談を交えながら、リラックスした雰囲気になるので、心の交流ができて、仲がよくなると考えられる。

「代飲」とは、他人に勧められたお酒を飲まずに、代わりにほかの人に勧められたお酒を飲んでもらうこと。勧められた本人がお酒が飲めない、あるいは、お酒を飲みすぎたと思っているが、でも、飲まないと、相手に失礼してしまうような場合、勧め側の面子を保つために、自分と特別な関係にあるほかの人に飲んでもらう。婚礼の宴会の場合は、新郎と新婦が勧められたお酒は、その付き人たち(新郎の付き人を「伴郎」というが、新婦のことを「新娘」というから、その付き人を「伴娘」という)が代わりに飲むのが普通なので、付き人の飲める量が求められる。
酒を勧めるために、「感情深、一口悶、感情厚、喝個夠」(仲深きは黙って飲み乾し、仲厚きは喜んで飲み明かす)や、「感情浅、舐一舐」(友情が親しくない人なら杯を唇に当てるだけで飲まない)などという、いろいろな面白い駄洒落が良く使われる。

「罰酒」は、中国人のお酒を勧める時の独特なやり方である。お酒を「罰」するには、相手に負けてもらえるようなさまざま理由を挙げなければならない。遅刻者に罰として三杯飲んでもらうというのはよくある。ほかに、冗談めいた理由で、お酒を勧めて、宴会の雰囲気を活発させるやり方もある。

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